歯が抜けたけど生えてこないという子供がいると、パパやママは不安になります。今日は、歯が抜けたけど生えてこない原因についてご紹介します。
子供の歯が抜けた後、永久歯が生えてこない理由
小さな子供の歯が抜けて大人の歯が生えてくる兆しが一向にないと不安に思われる保護者の方は多いです。特に、小学校の低学年位は前歯が抜けているため、子供の顔立ちを気にされていたり、「歯茎を見ても永久歯が生えてきていない」というお悩みをいただくことがあります。
抜けた本数分の歯が萌出(生える)していればよいですが、2本抜けたのに1本しか生えてこない子供もいます。歯が生えてこない状態には、様々な原因が考えられます。
歯が生えてこない理由その1・スペースがない
永久歯が生えてこようとするスペースがない、あごの小さな子供が増えています。理由としては、加工食品や柔らかい食べ物が多く、しっかりと噛む食事をしていないからです。定期的に歯科医院へ通院される子供の歯の本数が足らないと判明すれば、歯科医師はレントゲンを撮影します。
- 歯が埋まっていて出ようとしているが出られない状態
- そもそも埋まっている歯がない状態
これらの原因の特定をレントゲン撮影により診断できます。歯が出るスペースがない方は、矯正治療により顎の広さを拡大し、歯の生えるスペースを作ってあげると、きちんと歯が生えてきます。
歯が生えてこない理由その2
歯が遺伝により少ないという方もおられます。これを専門的には先天性欠損と呼びます。先天性欠損歯の症状がある方は、歯医者さんへご相談してください。
- すき間がある場合は矯正治療で隙間を閉じる
- 足りない歯を義歯治療(入れ歯・ブリッジ・インプラント)などを行う
歯が生えてこない理由その3
過剰歯があり、永久歯が生えてこられないという方もおられます。このトラブルは特に上あごの正面でよく起きやすいです。歯の赤ちゃんである歯胚が二つに分かれてしまったからなどという原因も考えられます。過剰歯は放置しておくと、リスクが起きやすい口腔内になります。
- 噛み合わせや歯並びが乱れる
- 歯肉に嚢胞ができて、永久歯の歯根を溶かす
- 位置によっては嚢胞がなくても永久歯の歯根を溶かしてしまう
他の歯と癒合すると癒合歯という大きな歯になり、永久歯が出られません。抜歯の処置を行うことが多いですが、永久歯の本数によっては抜かない治療を行う可能性も考えられます。
子供の歯が抜けたけど永久歯が生えてこない場合は歯医者さんへ行くべき?
子供の乳歯がグラグラしている状態だとしても、自己判断で勝手に歯を抜いてはいけません。子供の大切な歯を力で引き抜くと、歯根などに痛みが出るケースが考えられます。気になる歯があれば、小児歯科を行っている医院へ診察に行きましょう。乳歯は永久歯よりむし歯の進行スピードが早いため、定期的に子供との歯科通院をおすすめします。
虫歯チェックの他に、医院でやってもらえることがあります。
- 歯ブラシで歯磨きができているかの確認や歯磨き指導
- 歯のエナメル質を強くするフッ素塗布
- 保護者さんへの仕上げ磨きの注意ポイント
細菌による感染を防ぐことができれば、予防歯科という観点からも歯を健やかに保つことが可能となります。定期的に行い、子供のお口の中を健康に保ち、成長させましょう。
乳歯が抜ける順番
乳歯から永久歯に生え変わる時、まずは下の顎の前歯からぐらぐらして抜けていきます。通常、個人差はありますが、子どもの歯には抜ける順番があります。
上顎前歯
- 乳中切歯・7歳
- 乳側切歯・8歳ころ
- 乳犬歯・10歳半ば
上顎奥歯
- 第一乳臼歯・10歳半ば
- 第二乳臼歯・11歳半ば
下顎前歯
- 乳中切歯・6歳
- 乳側切歯・7歳
- 乳犬歯・9歳半
下顎奥歯
- 第一乳臼歯・10歳
- 第二乳臼歯・11歳
おおよそ6歳から12歳頃までが混合歯列期という生え変わりの時期です。個人差がありますので、1~2年は誤差の範囲とお考えください。
参照先: University of Zurich
永久歯が生えてこない理由に関するQ&A
永久歯が生えてこない理由は、スペースの不足、遺伝的要因、過剰歯などが考えられます。
乳歯が抜けた本数よりも生えてくる永久歯の本数が少ない場合、スペースの不足や遺伝的要因などが考えられます。
先天性欠損による歯の不足の場合、矯正治療で隙間を閉じる方法や義歯治療(入れ歯・ブリッジ・インプラント)などがあります。
まとめ
子供の歯が抜けたのに永久歯が生えてこないと、保護者の方は不安になります。少しでも気になる歯や抜けた本数分生えてこないなどお悩みがある場合は、なるべく早めにクリニックへ相談しましょう。