矯正で笑顔が変わるかどうか、気になって躊躇される方は多いでしょう。お顔の印象に歯列矯正が関係するかどうかについてご紹介します。
矯正をすると笑顔変わる?
歯科医院で矯正を行う患者様は歯並びによる見た目を改善されたいと思われるでしょう。歯並びが悪い状態を専門的に不正咬合と呼びますが、下記のような口腔内の状態です。
出っ歯(上顎前突)・受け口(反対咬合・下顎前突)・歯のガタガタや八重歯(叢生)・お口が閉じられない(開咬)・噛み合わせが深い(過蓋咬合)・すきっ歯(空隙歯列・正中離開)など
噛み合わせが良くなると何が変わる?
歯科矯正には歯並びの改善ももちろん含まれますが、噛み合わせを良くすることもとても大切です。奥歯の噛み合わせが悪いまま放置すれば、左右のお口元の筋肉に差があり、咀嚼機能がうまく働かずしっかり栄養素を吸収できません。
また、前歯でちぎる、奥歯で小さくすり潰すという機能が働かないため、胃腸などの消化器官に負担を掛けます。噛み合わせが悪い状態は顎関節や、筋肉の左右差や歪みでお顔立ちに影響を及ぼす可能性があります。
お顔立ちに関係ある場合は
骨格が原因ではない不正咬合で片側噛みの癖がある方は、見た目に影響が及ぶ可能性があります。矯正治療の過程で綺麗に歯を並べる必要性から抜歯処置を行い、綺麗に歯が並ぶと噛み合わせが良くなります。
ただ、大きく美容整形のように変化があるわけではありません。その理由は、歯が正しい位置に並び咀嚼を行うため、左右の筋肉の偏りが無くなるということです。
顔つきの美しさを診断する一つの基準がEラインです。専門的にはエステティックラインと呼び、鼻先とアゴ先を結んだ線です。顎と鼻より唇がEラインの内側にあれば、審美性の高い横顔になりフェイスラインが整っていると言われています。
お口の機能である話すという点において、音が改善することがあります。発音する際に舌を歯に接触させるということを無意識下で行っています。そのため、歯並びが改善すると、発音が改善する可能性があるからです。
矯正の装置について
では、矯正治療のために実際にお口に入れる器具についてご説明します。
矯正の装置について
一般的に大人の方の矯正器具として知られるのは、大まかに分けて二種類です。
- ワイヤー・ブラケット矯正
- マウスピース矯正
ワイヤーブラケット矯正には、表側矯正・審美矯正・裏側矯正と三つに分かれます。歯科医師がワイヤーを付けると、患者様ご自身で取り外しができません。それぞれの方法やメリット・デメリットをご案内します。
表側矯正
- 歯の表側にブラケットと呼ばれる突起物を付着し、その中に銀色のワイヤーを通して歯を動かす装置
- お口を開けるとワイヤーが見えるため、周囲の人に矯正治療中ということがわかりやすいのがデメリットだが費用が安いのがメリット
審美矯正
- 歯の表側にブラケットと呼ばれる突起物を付着し、その中に白色の目立ちにくいワイヤーを通して歯を動かす装置
- お口を開けると白いワイヤーであるため、遠くの人に矯正治療中とはわかりにくいのがメリットだが近くでは見えてしまうのがデメリット
裏側矯正
- 歯の裏側(舌側)にブラケットと呼ばれる突起物を付着し、その中に銀色のワイヤーを通して歯を動かす装置
- 歯の裏側にカスタムメイドのワイヤーを通すため、矯正治療中とわからないというメリットがあるが、費用はどのワイヤー矯正より高い
マウスピース矯正
- 世界的に有名なのはインビザラインと呼ばれるマウスピース矯正で患者様ご自身が食事の際に取り外し可能な装置
- アタッチメントと呼ばれる白い突起物を歯に付け、半透明のマウスピースを交換して、歯を動かしていく矯正治療
- 見た目で矯正治療を行っているとわかりにくいというメリットがありますが、ワイヤー矯正と比べて治療期間が長くなるデメリット
矯正治療の流れについて
詳しく歯科矯正の治療の流れを解説します。
- カウンセリング(当院は無料で予約制)を受診してお悩みを相談し、歯並びの状態を歯科医師に診断してもらう
- 精密検査を行い、矯正治療の計画や、矯正にかかる費用や治療期間などを具体的に提示してもらう
- 同意を得て矯正治療を開始する
- 矯正器具をお口の中に装着し、歯を正しい位置に動かす
- 矯正の装置によって頻度は異なるが、通院を定期的に行い、歯医者さんに歯の動きを確認してもらう
- すべての歯が正しく動いたとチェックされたら、動的治療は終了する
- 保定装置(リテーナー)を矯正器具と同じように装着し、静的治療を開始する
- リテーナーを治療期間と同じ期間しっかりとはめると、歯並びの後戻りの心配がいらない
矯正で笑顔が変わるのかに関するQ&A
はい、矯正治療によって笑顔は変わることがあります。不正咬合による歯並びの問題が改善されることで、口元の見た目が整い、より美しい笑顔を手に入れることができます。
はい、片側噛みの癖がある不正咬合は顔立ちに影響を及ぼすことがあります。矯正治療によって歯を綺麗に整えることで、噛み合わせが改善されるため、顔の左右差や歪みが軽減され、よりバランスの取れた顔立ちに近づくことが期待されます。
Eラインは鼻先とアゴ先を結んだ線で、顔つきの美しさを診断する基準の一つです。唇がEラインの内側にあると、横顔が美しく見えるとされています。歯科矯正によって噛み合わせや顔のバランスが改善されることで、Eラインに近づく可能性があります。
まとめ
矯正で歯並びが良くなれば、正しい筋肉の使い方をすることができますので、お顔の印象や笑顔を素敵に変えることが出来ます。気になるお悩みがあれば、矯正歯科を行っているクリニックで一度お気軽にご相談ください。